1989年から始まり2019年と30年ほど続いた平成では、様々な名作アニメと共にアニソンも誕生しています。特に平成時代に学生だった今の20~40代ぐらいの人達なら、当たり前のように聞いていたアニソンなどもあるのではないでしょうか。今回はそんな平成に登場し人々の心に残ったアニソンをご紹介していきます。

心に残る平成のアニソン10曲

平成に放送されたアニメとなると、90年代のジャンプ黄金期と2000年移行の深夜アニメブームが混ざっているところになりますね。特に深夜に放送されていた「涼宮ハルヒの憂鬱」をきっかけに2023年現在でも深夜帯アニメの人気はとどまるところを知りません。ここからはそんな90年代アニメ・深夜アニメで流れて人々の心に残ったアニソンを10曲ご紹介いたします。


①「残酷な天使のテーゼ」新世紀エヴァンゲリオン

90年代アニメの代表の1つとして上がりやすい「新世紀エヴァンゲリオン」をアニメを始め、ゲームや漫画・パチンコなどにもなりより人気となっていました。特にオープニングで流れる「残酷な天使のテーゼ」は主人公である碇シンジやヒロイン達の心の中を表したかのような歌詞になっているのが特徴的です。

2015年の日本を舞台に、「使徒」と呼ばれる謎の敵から人類を守るため主人公の碇シンジが、人造人間エヴァンゲリオンに登場し戦う物語となっています。アニメ内ではかなりエグい表現がされていたり、エヴァンゲリオンのとんでもない秘密が明らかになったりと、衝撃的な内容になっていたのも特徴的です。


②「アンバランスなKISSをして」幽遊白書

2013年12月半ば頃からは実写ドラマの配信も決まっている幽遊白書は、放送されたアニメで使われた曲が軒並みヒットしています。ED使用された5つの曲の中でも、特に主人公浦飯幽助や仲間達の信教を上手く表したような歌詞が刺さりやすい「アンバランスなKISSをして」がおすすめです。

浦飯幽助はある日突然事故にあい命を落としますが、幽体のまま色々な経験をし霊界探偵となって現世に蘇り、出会った仲間達と共に敵と戦う話となっています。歌っている高橋ひろさんは2005年に病気でお亡くなりになっていますが、他にも幽遊白書のEDなどを歌っており、どの曲も神曲などで一度聞いてみてください。


③「Butter-Fly」デジモンアドベンチャー

八神太一を始めとした7人の小学生はサマーキャンプを訪れていたが、突如雪が降り出し祠へと避難、雪がやみ外へと出るとオーロラを目撃し更に発生した大瀑布に吸い込まれて「デジタルワールド」へと飛ばされてしまいます。主人公達はそこでそれぞれパートーナーとなるデジモンと出会い敵と戦っていながらどんどんと成長していく冒険譚となっています。

この冒険譚を表したかのようなロック調のオープニング「Butter-Fly」は、デジモンと共に大人気の曲となっています。特に最終回の演出と共にこの曲が流れたシーンを見て、思わず泣いてしまった人は多いのではないでしょうか。


④「空色デイズ」天元突破グレンラガン

深夜アニメの「キルラキル」やアニメ映画「プロメア」などで有名なGAINAXが、2007年に日曜の朝8時半から放送していたのが「天元突破グレンラガン」です。地下暮らしをしていた穴掘りシモンはある日、外の世界からきたカミナやヨーコと出会い外の世界へ繰り出し、人類を地下へと追い詰めた獣人らとの戦闘が描かれている作品です。

アニメ・漫画オタクであり「しょこたん」の相性で有名な中川翔子さんが、オープニングである「空色デイズ」を歌っており、1番をアニメ前半OPに2番をアニメ前半OPに起用されています。アニメの内容に合わせた歌詞が特徴的で、日曜の朝からこの曲を聞いて元気になった人も多いはずです。


⑤「God Knows・・・」涼宮ハルヒの憂鬱

深夜アニメブームのはしりとなった「涼宮ハルヒの憂鬱」は2006年の深夜に放送されていた、同タイトルのラノベを原作としたアニメです。主人公涼宮ハルヒは異星人や宇宙人・異能力者がいると信じており、高校でたまたま同じクラスとなったキョンを巻き込んでSOS団を立ち上げます。

団員として入った長門有希は宇宙人、朝比奈みくるは未来人、古泉一樹は異能力者と異質なメンバーが揃いちょっと変わった日常が描かれていく作品となっています。「God Knows・・・」はOPやEDではなく、放送された12話の文化祭で主人公涼宮ハルヒ自身が歌う曲で、歌詞やメロディーの良さから人気となっています。


⑥「そばかす」るろうに剣心

明治時代「人斬り抜刀斎」の異名を持つ剣客緋村抜刀斎はあることから殺さずを近い、名前も「緋村剣心」と変えて流浪の旅の末、ヒロイン薫と出会いかつての宿敵と戦いながら変わっていく姿が描かれている作品です。るろうに剣心はジャンプ黄金期に掲載されて流行った漫画の1つで、後に俳優佐藤健が剣心を演じた実写映画なども人気になっていますね。

オープニングとして使われていたのがJUDY AND MARYの代表曲にもなった「そばかす」で、テンポの良いメロディーと若い人に刺さる歌詞でより人気となっています。JUDY AND MARYは「そばかす」以外にもいくつか曲を出しており、活動が止まってからはボーカルのYukiさんがソロ活動をしてヒット曲をいくつか出しています。


⑦「ライオン」マクロスフロンティア

「生き残りたい」の歌詞が耳に残る「ライオン」は2008年に放送されたマクロスフロンティアの後期OPとして起用されていた曲です。歌っているのは作中に登場する2人のヒロインであるランカ・リーと歌姫シェリル・ノームで、2人が交互に歌う歌詞やメロディーが作品とマッチしています。

超長距離移民船団「マクロスフロンティア」は銀河の中心を航行しており、その中で暮らす主人公早乙女アルトはある日、船団を襲ってきたバジュラとマクロスに乗って戦うことになります。アルトは戦いが続く日々の中で出会った歌姫シェリル・ノームと彼女に憧れ歌姫を目指すランカ・リーの2人と出会い、彼女達の間で気持ちが揺れるといったシリーズおなじみの恋愛模様も描かれています。


⑧「嘘」鋼の錬金術師

「鋼の錬金術師」は「銀の匙」や「アルスラーン戦記」などで有名な荒川弘先生の漫画作品で、アニメオリジナルと原作に沿った内容でそれぞれ計2回アニメが放送されています。病気で死んでしまった母親を人体錬成しようとしたエドとアルの兄弟は、それに失敗しそれぞれ身体を失ってしまい、その体を取り戻すため「賢者の石」を探す旅に出ます。

原作に沿った内容として作られた「鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST」の1期EDになっていたのが、シドの「嘘」ですね。「嘘」のどことなく儚くて切ない歌詞がアニメの内容と合っていて、思わず口ずさんでしまう曲になっています。


⑨「カサブタ」金色のガッシュベル

週刊少年サンデーで連載されて人気となった雷句誠先生の漫画作品「金色のガッシュ!!」をアニメ化して東映が放送したのが「金色のガッシュベル!!」です。頭脳明晰だが周囲の嫉妬から不登校状態だった高校生高嶺清麿はある日、記憶を失った謎の少年ガッシュベルと出会い、「魔界の王を決める戦い」に巻き込まれることになります。

3年に渡り全150話で放送されたうちの1話~50話までが、千綿ヒデノリさんが歌う「カサブタ」がOPになっていました。主人公清麿とガッシュベル2人の心境が上手く描かれた歌詞が刺さって、当時アニメを見ていた若者の間でヒットしています。


⑩「ヒトリノ夜」GTO

俳優の反町隆史さんが主人公である鬼塚英吉を演じたドラマも有名となったのが、週刊少年マガジンで連載されていた藤沢とおる先生の漫画作品「GTO」です。元暴走族で教師の主人公鬼塚英吉がイジメを始めとした様々な問題を抱える学園の教師となり、元暴走族らしく力技で学園の問題を解決していく姿が描かれます。

「ヒトリノ夜」はアニメ「GTO」の後期OPとして起用された曲で、当時から人気となっていたポルノグラフィティが歌っています。明るい曲調となっており、元暴走族らしい力技で問題を解決しながらも体当たりでぶつかっていく鬼塚英吉をまさに表したかのような歌詞になっていますね。


平成アニソンの良さについて

平成のアニメはジャンプ黄金期の90年代・深夜アニメブームの2000年代となっていて、使われていたアニソンはアニメの内容や主人公に合わせたものになっていることが多いです。

そのアニメを見ていなくてもどんな感じなのかが掴めますし、使われていたアニメを見ることでより感慨深く聞くことができます。JUDY AND MARYやポルノグラフィティなど、J-POPアーティストの曲がアニソンとして起用され有名になっていったのも平成アニソンの1つの特徴になっていますね。


今回は平成にヒットしたアニソンの中でも、特に心に残った曲を10曲ご紹介いたしました。

令和である2024年現在聞いてもとても昔の曲とは思えないぐらいいい曲が多く、当時アニメを見ていたい人だと思い出が蘇ってくるほどです。ぜひ1つでも興味のあるアニソンがあれば、曲を聞くと同時に起用されていたアニメも見ていただければと思います。ではまた。