こんにちは! 音楽は懐かしい曲を聴いていたら、あの時代に戻った感じを受けたり、パンクを聴いたらハイテンションになったり、音楽により心の状態も変化します。そういった音楽が人に与える影響って、何なんだろうって、疑問に思いました。音楽と脳の関係性について調べてみました。

音楽は脳の構造を変える

音楽は私たちの心に影響を与えるだけでなく、脳にもさまざまな効果をもたらします。音楽は脳の神経可塑性(しんけいかそせい)と呼ばれる現象を促進します。神経可塑性とは、脳が経験や学習に応じて自らの構造や機能を変化させる能力のことです。

音楽を聴くことや演奏することは、脳のさまざまな領域を活性化させ、神経回路の形成や強化に寄与します。特に、音楽に関連する脳領域は、聴覚野、運動野、前頭前野、側頭前野、側頭下野などです。これらの領域は、音楽だけでなく、言語や記憶や注意などにも関与しています。音楽を聴くことや演奏することが長期的に続けられると、これらの脳領域の灰白質や白質の量が増加したり減少したりすることが研究で示されています。

灰白質とは、神経細胞の細胞体が集まった部分で、情報処理の担当です。白質とは、神経細胞の突起である軸索が集まった部分で、情報伝達の担当です。例えば、音楽家は一般人よりも聴覚野や運動野の灰白質が多いことがわかっています。また、音楽家は一般人よりも左右の側頭下野をつなぐ白質が多いこともわかっています。これらの差は、音楽家が音楽に関する高度な処理能力を持っていることを反映しています。

音楽は脳の機能を向上させる

音楽は脳の構造だけでなく、機能にも影響を与えます。音楽を聴くことや演奏することは、私たちの認知能力や感情にさまざまなメリットをもたらします

例えば、 音楽は記憶力を高めます。音楽にはリズムやメロディーなどのパターンが含まれており、これらが記憶に定着しやすくします。また、音楽は感情的な記憶にも強く関連しており、特定の曲を聴くと過去の出来事や感情が思い出されることがあります。

音楽は注意力を向上させます。音楽にはさまざまな刺激が含まれており、これらが脳の注意網と呼ばれるシステムを活性化させます。注意網は、外部からの刺激に対する警戒や選択、内部からの目標や計画に対する制御などを担っています。

音楽は注意網の働きを強化し、集中力や判断力を高めます。音楽は感情を調整します。音楽にはさまざまな情動が含まれており、これらが脳の感情網と呼ばれるシステムに影響を与えます。感情網は、外部からの感情的な刺激に対する反応や評価、内部からの感情的な状態や表現などを担っています。

音楽は感情網の働きを調整し、気分やストレスをコントロールします。

音楽の効果について

音楽は私たちの心と身体にさまざまな影響を与えます。音楽を聴くことや演奏することは、脳の様々な部分を刺激し、感情や記憶、学習や創造性などに関係しています。音楽が脳に与える影響は、音楽の種類や聴く状況によって異なりますが、一般的には以下のような効果があるといわれています。

  • 音楽は聴覚野だけでなく、運動野や前頭前野などの高次脳機能に関わる部位も活性化させます。これは音楽を聴くことで、音の高さや強さ、リズムやメロディなどを認識し、それらを感情や記憶と結びつけるためです。特に音楽を演奏する場合は、視覚や運動感覚も必要になるため、脳のほぼ全域が刺激されます。
  • 音楽はストレスや不安を和らげる効果があります。
  • 音楽が副交感神経を優位にし、心拍数や血圧を下げることでリラックス効果をもたらします。特にゆったりとした3拍子の音楽は、心臓の鼓動に近いリズムであるため、安心感を与えます。
  • 音楽は記憶力や学習能力を向上させる効果があります。これは音楽が海馬や前頭前野などの記憶に関わる部位を活性化させることで、情報の保持や整理を促進するためです。特にクラシック音楽やジャズなどの複雑な構造を持つ音楽は、脳内でパターン認識や推論を行うことで、知的能力を高めます。
  • 音楽は創造性や想像力を刺激する効果があります。これは音楽が右半球の働きを強化し、抽象的な思考や表現を促すためです。特に自分の好きな音楽や新しい音楽は、脳内でイメージや感情を喚起し、創造的なアイデアを生み出します。音楽は私たちの脳に多くの恩恵をもたらすのですね。

どんな種類の音楽が効果的か?

では、一体どんな種類の音楽が脳にとって効果的なのでしょうか? 自分が好きな音楽や自分に合った音楽が脳に良いというのは、何となくお分かりかと思います。研究によると、特定の種類の音楽には特定の効果があることもわかっているそうです。

例えば、クラシック音楽は記憶力や学習能力を高めます。クラシック音楽にはモーツァルトの曲などがありますが、モーツァルトの曲を聴くことで空間的な推理能力が向上するといわれてます。また、クラシック音楽はリラックス効果もあります。ロック音楽やポップ音楽は運動能力や創造性を高めます。ロック音楽やポップ音楽にはリズムやビートが強く含まれていて、これらが運動野前頭前野を刺激します。運動野は身体的な動きや協調性に関係しています。

前頭前野は創造性発想力に関係しています。メロディーの豊かな音楽は感情を豊かにします。メロディーの豊かな音楽にはジャズブルースなどがあります。これらの音楽は側頭下野扁桃体を刺激します。側頭下野はメロディーや和声の処理に関係しています。扁桃体は感情の発生や記憶に関係しています。

脳科学者茂木健一郎の音楽と脳の解釈

彼はYouTubeで「脳と音楽の関係性」について面白く話してました。

  • 脳というのはもともと音楽
  • 脳自体が千億の神経細胞がタイミングよく合わさって、頭の良い人は、脳から出る音楽が優れている。
  • 脳はもともと音楽を支えている千憶の神経細胞のオーケストラだ。
  • 音楽が入ることで一気にムードチェンジャーと気分を設定している。
  • 脳にとって音楽とは、もともとあるハーモニーを共鳴させて強める側面もある。
  • 感情の中枢に働きかけて優しくマッサージする。
  • 脳と音楽は切っても切れない関係
  • 脳というオーケストラの中にまた外から音楽が入ってきて別の音楽で音楽が加わって、また一つのリズムを作って観たりハーモニーを作ったりしている

脳はハーモニーって素敵な表現ですね。音楽はなぜ脳にいいのか?

終わりに

今日は、音楽と脳の関係について紹介しました。結構音楽と脳の関係性を作ると、音楽は脳に様々な影響を及ぼすことが分かります。何となく良いものだ、とは思っていましたが、中身を知ると、本当に凄いことが分かります。音楽を聴いたり、演奏することによって、運動神経も上がったり、危険性を回避する能力が身に付いたりするってことは、意外でした。

これなら毎日音楽聴かない手はありませんね。また演奏することの方が良いとのことなので、何か一つ好みの楽器を見つけて演奏できると良いですね。私はバイオリンに凄く興味があるので、習えるよう環境整えたいです。