不可能を可能にする超能力者
この超能力者のお名前は、お笑い芸人のエスパー伊東です。 彼は2024年1月16日に亡くなりました。享年63歳という若さでした。
かなりお若くして亡くなられました。 彼は多くのテレビ番組で活躍し、特に「カバン芸」など全身を使ったパフォーマンスで人気を博しました。
エスパー伊東さんの体を張ったパフォーマンス
エスパー伊東は、日本の熊本県阿蘇郡南小国町で生まれました。 彼のトレードマークは上半身裸に黒スパッツ姿で、ボストンバッグの中に全身を入れるパフォーマンスが特徴的でした。また、彼は「高能力者」「高能力パフォーマー」と自称し、体育会系の学生が先輩に強要されてやるような怪しい芸を実行し、失敗しては笑いを取っていました。 彼は「スプーンねじきり」や「ビールをジョッキで3杯一気飲みした後30回転しても目が回らない男」、「ペットボトルで空を飛ぶ」、「エアバッグで空を飛ぶ」、「地獄車」、「0cm読書」、「手んぷら」、「ドライアイス食い」など、200以上のパフォーマンスを持っていました。
200以上って、凄いですね。 やはりそれだけの数のパフォーマンスを持ってるってことは、ある意味、本当の超能力者ですね。 「0cm読書」は、完全に顔に密着した状態で本を読むことなのだそうです。意味を知った時点で笑っちゃいますよね。 彼の芸風は、その場を和ませたり、人を楽しませることに常に一生懸命で、その姿勢が視聴者から愛されていたようです。
エスパー伊東の発信した言葉
- 「ハイ~ッ! はい~ (/・ω・)/」
- 「マックス・エス・パワー」
- 「またカバンに入りたい。」
彼のユーモラスでポジティブな性格が伺えます。
視聴者に楽しさとユーモアを届け続ける彼の性格が言葉に現れてますね。
自ら営業を行っていた芸人
彼は自ら結婚式余興の営業で、全国各地を回っていました。 余興に引っ張りだこになった彼は、一時期年収2000万円ほど稼いでいたとのことです。 彼の芸名「エスパー伊東」は、1991年のフジテレビの第5回FNS27時間テレビにてスタッフによって名付けられました。デビュー当初は現在の「エスパー」という芸名がなく、本名名義でテレビ出演をしていたようです。
また、彼は若い頃、FromAに掲載された谷村ひとしのアシスタント募集の記事を見て実際に応募、面接を受けているとのことです。これらの経験が彼の芸人としてのキャリアの基礎を築いたとのことです。 これだけご自身で営業活動をされてる方なので、一般人との関りも身近であったと思います。 彼と関わった方のコメントが見れました。 「初対面は独特の感性と語り口のある変わった方という印象でしたが、とても真面目な努力家でまわりがまったく目に入らなくなるほどとにかく一生懸命に依頼に向き合う姿勢にプロの顔を見て、すぐに敬意を持ちました。
芸事に秀でたすごい方なのですが、まわりに親近感を抱かせる不思議なオーラをまとい、誰にでも好かれるであろうお人柄に現場が和んでいたことをよく覚えています。ご一緒させていただいたのは10年ほど前ですが、そのときのお姿と芸のインパクトは並大抵ではなく、ずっと印象に残っています」 とヤフーコメントが見られたり、大手ショッピングセンターでの営業活動を行ってる際に、彼に声掛けしたところ、「震えながら真摯に受け答えする姿勢を見て、彼の真面目さを感じました」などのコメントもありました。
エスパー伊東の意外な一面
彼はアニメファンだったようです。アニメのオープニング曲のミュージックビデオに出演した経験があるようです。彼は2009年に放送された人気アニメ『とある科学の超電磁砲』のオープニング曲であるfripSide「LEVEL5-judgelight-」のミュージックビデオに出演していた。
このミュージックビデオでは、彼が自身の代表的なパフォーマンスを披露していて、そのインパクトからミュージックビデオの人気は根強く、アニメのファンからも追悼の声が多数上がっているようです。 また、彼はテレビ通販マニアでもあったとのことです。
エスパー伊東の面白エピソード
- 女性客2人がエスパー伊東を奪い合い、札束で喧嘩を始めてしまったというエピソードもあります。1人が65万円のオーシャンシップを入れると、競争心剥きだしでもう1人の女性客が100万円のバカラをキープしたとのことです。
- 彼の趣味は漫画を書くことで、絵心もあり、毎年8月に出演する『めちゃ×2イケてるッ!』の「24時間対抗テレビ」でもその腕前を披露していました。
- 若い頃はFromAに掲載された谷村ひとしのアシスタント募集の記事を見て実際に応募、面接を受けていました。
- 2003年に起きた有栖川宮詐欺事件に巻き込まれた著名人の一人で、パーティーに参加し祝儀として3万円を騙し取られていました。
彼の性格について
彼は口下手で、ソロではイジられ役でした。 また彼のキャラクターは天然ボケで、いろいろな能力を示そうとしていましたが、大抵失敗しては「はいーーっ」と言ってごまかしていました。彼のユーモラスと素直さが、視聴者を楽しませながら、男性女性問わず愛されキャラであったことが伺えます。
終わりに
芸を披露し、失敗も多かったエスパー伊藤。それでも「エ〜イ」と言って、場を取り繕う締めは、その場の雰囲気を変えてくれました。それこそ、本当の芸人なのでしょうね。 超能力者でないけれども、挑戦し続けた彼の姿は、世代を超えて、いつまでも印象的に残りそうです。
彼は芸において数多くの失敗をしながらも披露し続けましたが、本当の芸人とは、というものを見せてくれたような気がします。飾り気のない、こうして場の雰囲気を和やかにしてくれたり、人の心を和やかにしてくれる彼のような芸人こそが、真の芸人なのかもしれませんね。
何だか彼の素直な芸能の在り方に、今の日本人が隠している素直さ、失敗も見せながら素直になることが一番大切だよって、教えてくれてるような、大切なことを気づかせてくれてるような気がします。 エスパー伊藤、素敵な芸能を沢山ありがとう。笑いを届けてくれてありがとう。